まずは一言。昔の青春時代を思い出させてくれる作品でした。
ハロルド作石さんといえば過去に「BECK」っていう衝撃的な作品があったんですよね。
高校時代バンドをやっていたこともあったので、強烈に共感というか、体の中から熱いものが噴き出して来たことを今でも覚えています。
そんなハロルドさんがどうやら新しい作品を出していたというのを聞きすぐに買ったのがこの「RIN」です。
内容を知らずに「読んでみようかな〜」って人のために、
ざっくりしたあらすじ
感想
こんな人におすすめ
の3つについて書いていきます。
RINのざっくりしたあらすじ
見ず知らずのやつが「この作品は過去に類を見ない〜」とかダラダラ書いていても誰も読みたくないと思うので(笑)、まずは読んでみようか迷っている人のためにわかりやすいあらすじを説明します。(ちょっと忘れているので多少間違ってるところもあるかもしれませんがご了承ください。)
ある漫画家を目指す高校生が主人公。
昔から漫画が好きで書いていたが弱気で奥手な性格から漫画家を目指せずにいる。
そんな中、姉の突然の難病を見て漫画家を目指すことを決意。
ヒロインとして出てくる石堂凛という女性に惹かれながらもストーリーが進んでいく。
主人公の成長ぶりと共に恋愛やギャグ的要素も盛り込まれた漫画です。
[chat face="恋愛カウンセラー様_fin01.jpg" name="メル吉" align="left" style="type1"]これだけ見ると良くありそうな漫画だワンね〜[/chat]
今RINのあらすじを書いていて思ったのが、案外、大枠のストーリーとしては普通なんですよね。
でも明らかに読んでみると、「ただの漫画家を目指す物語」でないことがわかるんです。
うーん。表現が難しいんですが、次の感想のところで頑張って振り絞ります!笑
RINの感想
まずハロルドさんの前作であるBECKにも共通するんですが、
主人公の常識と夢のはざまで迷う姿
が描かれるんですね。
例えば僕らでいえばこんな感じです。
〜ある進路相談にて〜
先生「どうするんだ進路は?」
僕「うーん・・・(内心 実はお笑い芸人になりたいんだけどな・・・)」
先生「お前ならそこそこの大学にはいけるから、もちろん進学だろ?」
僕「実は、芸人に興味があって・・・」
先生「は?冗談だろ?」
僕「ハハハー。(ですよねー)」
良くありそうな風景ですが、これが今回のRINでも絶妙な形で描かれているんですよね。
大人がいう常識と子供の常識っていう図で描かれているのですが、むしろ大人も本当はその自分達が言っている常識が正しいとは思えてないんですよね。
でもそれが言えない、思えない状態になってしまってるんです。
BECKでもRINでもそうなんですが、世間の常識に縛られない子供が主人公であるけど、その中に同じ考えを持つ大人も出てきます。
(もちろん対比となる世間の常識に縛られた大人が大半。)
ただ純粋に夢に向かっていけるような常識外れな子供が主人公ではないのがRINやBECKの最大の特徴なんです。
一般的にいう常識はしっかりとわかっていて、だからこそ、本当にその常識やレールから外れて良いのかと葛藤する姿こそがリアリティーを感じさせてくれます。
でもそんな僕らと同じような主人公がふと気づく瞬間があるんですね。
「皆が言っている普通や常識って、反対におかしいことじゃないの?」と。
ハロルド作石さんはその気づきの瞬間の描写がめちゃくちゃ美味いんですよね。
言葉や絵、シチュエーションなどがハッっとさせられるんです。
そこで大人(になってしまった)僕たちも一緒に気付かされるんです。
忘れていた本当の気持ちであったり、子供の頃に感じていた懐かしい気持ちを。
それがRINが他のただ夢を全力で目指すスポ根、青春漫画とは圧倒的に違う点です!!
[chat face="恋愛カウンセラー様_fin01.jpg" name="メル吉" align="left" style="type1"]誰しもが夢があるってことだワンね〜[/chat]
ハロルド作石「RIN」がおすすめな人
僕がハロルド作石さんの「RIN」をおすすめする人は、
・夢に踏み切れない若者
・すでに夢を諦めてしまった人
・何だか今の人生に満足していない人
こんな人たちです。
夢を目指そうとしてる若者はもちろんですが、何だか今の人生に満足出来てない人こそ響く作品だと思います。
読んだその時から「俺にだってまだ何かが出来るはずだ!」と思わせてくれますよ、きっと!
まとめ
ハロルド作石さんの「RIN」についてあらすじや僕の勝手な感想、そしておすすめな人を書いてきました。
もし前作のBECKを読んでいないなら一緒におすすめしたいです。
今の人生を少しでも見直すきっかけになる、そんな作品です!
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